2016年上半期 よく聴いたトラック10選 (邦楽・J-POP)
梅雨に突入したらアクセス数がグンと伸びていて、記事を書くモチベーションが少しだけ上がっている今日この頃です。さて今年もそろそろ折り返しということで、2016上半期のベストトラックをまとめておきます。おおむね発売順に載せています。前期分はこちら↓
ぼくのりりっくのぼうよみ sub/objective
現役大学生(リリース時は高3生)の若手ラッパー、通称ぼくりり。彼の場合はラップなんだけど、HIP-HOP的要素がないのが特徴。同年代でいうとDAOKOも同じような立ち位置だろうか。フリースタイルダンジョンで汚いラップが流行っている一方で、洗練されたトラックに乗せてラップを歌う彼がいる2016年はなかなか面白い。アルバムの中では「パッチワーク」が個人的に気に入っている。
スガシカオ 真夜中の虹
小林武史との共同プロデュースとなった最新作「THE LAST」のリード曲。長らくインディーズで活動してきたスガシカオが、再メジャーデビューして最初のアルバムということもあり、TV出演も積極的に行っていたように見える。この曲自体は、昨年末の「プロフェッショナル」で放送していたこともあり印象に強く残っていた。
末期ガンを宣告された友人に対して、たいした言葉をかけてあげられなかった後悔からこの曲は制作されている。病気に限らず、自分が想像できないような辛い状況にいる友人・知人に対して気の利いた言葉をかけてあげられないもどかしさは、多くの人が感じたことのある気持ちではないだろうか。
秦基博 スミレ
昨年末にアルバムをリリースしたばかりの秦基博の最新シングル。秦さんの曲でドラマタイアップって珍しいのでは。今月国際フォーラムのライブに足を運んだのだけれど、この曲は”みんなで踊れる歌を作りたい”という提案から生まれたとMCで語っていた。本人としては誰かに踊ってもらうつもりだったようだけど、最終的には自分が踊らされることになっていたという話は面白かった。路線としては「キミ、メグル、ボク」に近いような。印象的だったツイートがこちら
秦基博「スミレ」、調子いいときのミスチルの曲に通じるものがあって好き
— レジー (@regista13) 2016年2月25日
めっちゃわかる。
THE YELLOW MONKEY ALRIGHT
今年初めに再結集したイエモン。再集結の際に公開されたティザームービーのBGMが、よもや新曲のイントロだとは思いもしなかった。むしろ新曲リリースしてほしくない派だった自分としては新曲のニュースを聞いて微妙な気持ちになったけれど、聴き終えた後にはそんな気持ちはなくなっていた。サウンドは吉井さんのソロのそれとは明らかに異なっていたし、詩についても再集結を強く意識させる内容になっていて、イエモンがまだ健在であることを強く認識させられた。来月のワンマンに行く予定。
SHISHAMO 中庭の少女たち
これは確かラジオ番組”音楽の窓”で聞いたのが最初だったと記憶している。イントロから捕まれてしまってすぐ好きになった。所謂卒業ソングなんだけど、曲中の主人公は卒業よりもかなり先の未来に対する不安を歌っていて、これまでの卒業ソングのそれとは視点が異なっているように思われる。”なんて、私だけなのかな”がズルすぎる。
安藤裕子 霜降り紅白歌合戦
安藤裕子 / 安藤裕子とDJみそしるとMCごはん「霜降り紅白歌合戦(Lyric Video)」 ‐早送りVer. ‐
安藤裕子の最新アルバム「頂き物」は様々なアーティストからの提供曲で構成された作品。これまであまり他のミュージシャンと交流してこなかった彼女がこんなアルバム作ってしまうのだから、人の変化というのは面白い。どこにキッカケが転がっているかなんて分からないけれど。この楽曲は、DJみそしるとMCごはんとの共作。安藤裕子のラップ、貴重です。
Perfume FLASH
なぜかはよく覚えていないけれど、アルバム・ツアーが発表された後に”Perfumeのライブに行かなければいけない気がする”と謎の使命感が湧きあがったので久しぶりに聴いた。映画タイアップというのも聴くキッカケとしては個人的に大きかったような。レーベル移籍後は海外を意識してか、詩も曲もそれまでとは違うものになっていたので、アルバム「JPN」以降はあまり聴かなくなっていた。実際「COSMIC EXPLORER」も昔のPerfumeはもういないなぁと思いながら聴いて、違和感のほうが大きかった。
ただ幕張のライブに行ったら、個人的に違和感の強かった曲の方がライブ映えしていて印象がガラッと変わってしまった。これが今のPerfumeなんだと思ったら、これはこれでアリだなぁと思えてきてしまった。それくらいすごいライブだった。
岡崎体育 MUSIC VIDEO
4月は、この曲とリリスク「RUN and RUN」の影響でPVに注目が集まった月だったと思う。ミュージックビデオあるあるで曲を作ってしまうそのセンスを分けて欲しい。曲としては特に2番でかなりの展開がなされていてごちゃごちゃするんだけど、サビのキャッチーさで曲がまとまっているように聴こえる。そんなサビもさらっと
ゆるぎなき制作意欲は作り手の願い
狂いなき眼差しは受け取り手の思い
こんな歌詞が入ってて、さりげなく重い歌詞を挟んでくるあたりが凄い。
ちなみにJOYSOUNDだとPV映像でカラオケできるので、おすすめ。
Shiggy Jr. 恋したらベイベー
”恋したらベイベー”って文法的にどうなのか、というのはあるんだけどたぶんその違和感が強烈な印象を残すフレーズに繋がっているような気がしている。サビ頭の歌詞が曲名になっている楽曲って最近ではあんまりないかも。
Shiggy Jr.としてはそろそろアルバムのリリースがありそうな頃合いだと思うので、下半期に期待。
indigo la End 藍色好きさ
年始から不倫で何かと話題になってしまった川谷氏のゲスじゃない方のバンド indigo la End。ゲスの極み乙女。を知っててもこちらを知らない自称音楽好きが多いような。昨年ワンマン公演に2回参加してしまうほどなのでお気に入りのバンドなのだけど、自分でもなぜそんなに好きなのかはよく分からない。
曲としてはリズム隊の安定感がより一層増していて、それに伴ってヴォーカルとギターの切ないメロディが際立っている。サビの歌詞は第三者的にはいろいろと勘ぐってしまうような文章が並んでいるが、ストレートな言葉は耳に残るからズルい。
公式のインタビューでは、ドラムの佐藤栄太郎が加入してから曲作りの幅が広がったと語られており、今後にも期待したいところ。
まとめ
今回は曲をリストアップする段階で数が多いことに気付いたので、10曲に絞って記事にしました。以前のものと比べるとアーティストが被っているものが多くて、あまり新人を聴けていないように感じるので下半期は今まで聴かなかった分野も掘り下げていきたい。
あと曲単位で記事にしてるけど、実際の聴き方としてはアルバム単位がほとんどなので次回は書き方を変えるかもしれない。