アルバムに収録されないシングル曲の話
こんにちは。GWが過ぎ去り気づけば5月も終わりに近づいていますが、皆さま心身ともに健やかでしょうか。私は微妙です。
今回のは”シングルとアルバムの関係”について取り上げます。
秦基博と星野源。
今回紹介するのは男性ソロアーティストの秦基博と星野源。いずれも昨年冬に新作アルバムを発表しています。青の光景(秦基博)には映画主題歌としてヒットした「ひまわりの約束」、YELLOW DANCER(星野源)には2015年紅白出場曲となった「SUN」が収録されています。いずれの作品も好きでよく聴いていますが、とある共通点があったので今回取り上げました。
前作のアルバム以降に発表されたシングル
この2つの作品の共通点は前作のアルバム発売以降に発表されたシングル曲で、今作に収録されていないシングル曲があるという点になります。それぞれ見ていきましょう。
秦基博
星野源
- 2013年5月8日 ギャグ ← アルバム未収録
- 2013年10月2日 地獄でなぜ悪い
- 2014年6月11日 Crazy Crazy/桜の森
- 2015年5月27日 SUN
なぜ収録されていないのか?
言ノ葉
言ノ葉は前作 Signed POPのツアー中に制作された曲であり、前作の流れの中の一曲と捉えているため収録されていないとのことです。(雑誌:サウンド・デザイナー2016年1月号より)
ギャグ
星野源はほぼ全ての楽曲を自らアレンジしているが、「ギャグ」については病気復帰後という点を考慮し音楽プロデューサーの亀田誠治にアレンジを依頼しています。一方で今作YELLOW DANCERには収録曲全てを自ら編曲したいという意向から、「ギャグ」は収録されていません。(ラジオ:星野源のオールナイトニッポンGOLDより)
余談
いずれの楽曲もアニメ映画の主題歌 or イメージソングとして書き下ろされています。それぞれ『言の葉の庭』、『聖☆おにいさん』。2つの楽曲はこんなところでも共通点があります。
映画『言の葉の庭』予告編映像 (秦基博 Rain / 言ノ葉)
映画『聖☆おにいさん』予告編 (星野源 ギャグ)
ファンとしての観点
ファンがオリジナルアルバムに求める要素として統一感が挙げられると思います。それは一曲一曲個別でというよりは作品全体としての流れを楽しみたいからという理由です。そのため私個人としては、制作時期や制作意図・制作背景等が異なるシングルを無理にオリジナルアルバムに収録してほしくないという気持ちがあります。したがって今回のケースはファンとしては好ましいことだと感じています。
ただベストアルバムのように、ライトなファン層に売り込む場合はこの限りではありません。例えば、映画『言の葉の庭』『聖☆お兄さん』をきっかけとしてそれぞれのアーティストを知った場合。この場合にはタイアップ曲が収録されていないことがマイナスに働く可能性があります。最近ではそういった層が音楽を買わない層であることも多いと思うのでこの記事では深く掘り下げません。
それでは、また。