SONY / Panasonicの新製品に見る最近のコンポ事情について

こんにちは。コンポの新製品のニュースがいくつか流れてきているので、最近の動向を交えつつまとめていきたいと思います。

そもそもコンポって・・・

今回取り上げるのはいわゆる”ミニコンポ”と呼ばれる商品です。プレーヤーとアンプとスピーカーがセットになってるやつです。個人的には「コンポって単語、久々に使ったよ!!!」って感じですが、現在でもコンポ持ってるって人どの程度いるんでしょうか…。自分より年下の世代はそもそも知らないかもしれませんね。私は昔、Panasonicのコンポ使ってました。

http://ctlg.panasonic.com/products/images/product/l/57/SC-PM77MD-S_57291.jpg

 調べたら出てきました。型番はSC-PM77MD。5CDチェンジャー搭載に惹かれて、親に買ってもらいました。そもそも「5枚もCD入れねぇよ」って話ですが。あとCD→MDに5倍速録音可能で、当時は最速だった気がします。そんなMDの録再生機器の生産は2年前に終了しています。

MDディスク自体の生産はまだ終了していない様子ですが、私の記憶している”コンポの形”はここで終焉となりました。

 2015年のコンポの形 ~SONY / Panasonicの新製品~

4月、5月と続いてSONY / Panasonicからコンポの新製品が登場しました。 

これら2つの製品(CMT-SX7,SC-PMX100)の共通点は

  • 想定価格帯が6万円前後
  • ハイレゾ対応
  • 各種ワイヤレス機能の装備

の3点になります。昨年からSONYは「ハイレゾ」普及を推し進め、一方のPanasonicも「Technics」ブランドを復活させています。高価格帯からだんだんと低価格帯にハイレゾ製品が展開されていくなかで、この2社がようやくメインストリームで戦えるようなコンポを発表してきた、という印象です。ミニコンポの醍醐味はやはり、各コンポーネントを揃える必要が無い≒全部入りであること。比較的安価な価格帯で、かつ欲しい機能が揃っている。ここ最近停滞気味だったコンポの復活と言える商品ではないでしょうか?

以降はこれらコンポの使用例についてまとめていきます。(いずれのコンポでも可能なものを挙げています)

使い方1:CD/ラジオの再生

当たり前ですが、コンポと言うからには標準機能として備わっています。SONYの場合には”DSEE HX”によってハイレゾ相当にアップコンバートしてくれます。

使い方2:Bluetoothでつなぐ

スマートフォン/iPhoneの音楽をラフに聴きたい時には、Bluetoothが良いでしょう。圧縮しているので音質の劣化は避けられませんが、SONYの場合はハイレゾ対応のコーデックである"LDAC"に対応しています。

使い方3:Wi-Fiでつなぐ(AirPlay)

iPhone/iPad/iTunesの場合は、AirPlayでも再生可能です。ただしAirPlayはハイレゾ非対応なので注意です。

使い方4:Wi-Fiでつなぐ(DLNA)

Bluetoothよりも高音質で聴きたい場合はこちら。ハイレゾ対応です。両製品とも5GHzのWi-Fi(IEEE 802.11 a/n)に対応していますので、ハイレゾ音源を鳴らす場合でも干渉等による音飛びの心配は軽減されるでしょう。スマートフォン・PCに保存した音楽を直接鳴らすもよし、NASに保存した音楽をスマートフォン経由で鳴らすもよし。SONYの場合は「SongPal」、Panasonicの場合は「Panasonic Music Streaming」が公式のレンダラーアプリとして提供されています。

使い方5:USB-DACとして使う

最近ではUSB-DAC付ヘッドホンアンプが多く登場していますが、これらのコンポにもUSB-DAC機能が付いています。PCで音楽管理をしている場合で、かつハイレゾ音源を所持している場合にはUSB-DACとして使うのもアリ。もっとも、こういった使い方をするユーザーは既にアンプなり高価なスピーカー/ヘッドホンを持っているでしょうが…。

使い方6:光デジタルでTV・レコーダー・ゲーム機とつなぐ

テレビのスピーカーが貧弱なので良い音で聴きたい、という場合にはこれ。もちろんサラウンド音源には対応していないので、そういう方はホームシアター対応商品へどうぞ。 32型くらいまでのテレビなら結構合うんじゃないかと思います。

まとめ:全部入りの安心感。ミニコンポの王道。

 以上、まとめてきたとおりいずれのコンポでも様々なソースを様々な接続方法によって再生できるようになっています。いわば”全部入り”。音楽をどうやって聴くかがハッキリしている場合*1にはおすすめしませんが、多様な再生方法がある方が便利と感じる方や、どの聴き方が自分にあっているかまだ分からない方には良い商品かと思います。この”なんでも入っている感”が庶民にとっては嬉しいのです。まだ発売していませんが、実売は5万円前後くらいまで下がることを期待しています。 

*1:USB-DACなりネットワークオーディオプレイヤーなりを既に持っておられる方々