2017年下半期 よく聴いたトラック(邦楽・J-POP)

変化に乏しいと退屈するし、変化が大きすぎると疲れるし、ちょうどいいところは難しい。それでは2017下半期のベストトラックをまとめて行きましょう。いつも通り発売順に載せています。前回分はこちら↓  

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Mr.Children himawari

この楽曲はデビュー25周年を記念して行われたドーム&スタジアムツアー"Thanksgiving 25"で初披露となった。東京ドーム公演で初めて聴いたときは、タイアップ曲でありそうないつもの感じ、という印象でしかなかったが、何度も聴いているうちにCメロ~ギターソロの部分に惹かれるようになった。Mr.Childrenの名曲はCメロの出来が良いパターンが多い気がする。来年のアルバムに期待。

SHISHAMO BYE BYE


夏の野音に行きたいという理由だけでチケットを取った"SHISHAMO NO YAON!!!"。昨年the pillowsとの対バンで見て以来だったが、3人の演奏がかなり上手くなっていて驚いた。特にアンコールで披露されたこの"Bye Bye"は、イントロのベースが鳴った時点からただならぬ気配を漂わせていた。これがSHISHAMOの曲なのか?と思っているとサビでは一転してキャッチーなメロディへ。今年は"明日も"の方がヒットしたけれど、私はこちらの方が好み。

赤い公園 カメレオン


ヴォーカル:佐藤千明の脱退前、最後の作品となった「熱唱サマー」に収録されている楽曲。個人的には「猛烈リトミック」の頃によく聴いていたが、その後すこし離れていた。そして今年、ヴォーカル脱退の発表があった。この「熱唱サマー」はライブで演奏することを想定して作られていないとのことで、例えばこの"カメレオン"ではブラスセクションを前面に出す等、これまでの楽曲にはないパターンと言える。

ヴォーカル脱退後は3人で活動を続けていくということで、どんな色を見せてくれるのか注目したい。

Official髭男dism 犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!


リリースは今年4月だったが、私が聴き始めたのはこの動画が投稿された9月。
なんと言っても、ヴォーカルの安定感が凄い。若手バンドの中ではトップレベルでは。
ウエディングソングの類なんだけど、このタイトルはなかなか秀逸。聴きながら曲名覚えてしまうものね。バンド名の方は一度見ただけでは読めないが…。
ちなみにCD音源の方では、コーラス収録で赤い公園が参加しているとのこと。 

SCANDAL 恋するユニバース


今年のライジングサンで初めてSCANDALを見て、そのまま秋の対バンツアーにも行ってしまったくらいには自分の中で小ブームが起きている。長くは続かなそうではあるけれど…。"恋するユニバース"はその対バンツアーのために作成された楽曲。
従来のシングル曲は提供楽曲が多かったものの、ここ数年の彼女たちは自ら作詞・作曲を手がけるようになっておりバンドとして成熟してきているように見える。
昨年リリースされた"テイクミーアウト"も良い意味で、彼女たちのイメージを覆させられるので是非聴いてほしい。

パスピエ 正しいままではいられない


今年春にドラマー:やおたくやが脱退し4人体制となったパスピエの最新作「OTONARIさん」。そのラストに収録されているのが”正しいままではいられない”。こういう開放的な音が鳴っているなかで、切なさを感じられる曲が私の好みなのかもしれない。なぜかはよく分からないけれど曲を聴いていて東京事変の"透明人間"を思い出した。
歌詞も決意表明のように読むこともできて、そういう点でも作品の最後を飾るに相応しい楽曲と感じた。

中島愛  サタデー・ナイト・クエスチョン

昨年末に休止期間を経て音楽活動を再開した中島愛。復帰第2弾シングルとなったこの曲はフジファブリックが全面プロデュース。イントロからしてすでにフジファブリックの音と分かる印象的なリフ。そしてサビ直前「動き出す saturday night」の絶妙なダサさ加減。最高。
本家のカバーも聞いてみたい。

DAOKO×岡村靖幸  ステップアップLOVE


岡村ちゃん!!!のデンス!!!
今年はなにかとコラボしまくりだったDAOKO。"ステップアップLOVE"ではELEVENPLAYを従え、岡村ちゃんと対決。これまではあまりなかった低音域のラップパートが格好いい。歌詞にもサウンドにも、双方のエッセンスが感じられて、月並みな表現ではあるが、足し算ではなく掛け算のコラボレーションになっていたと思う。

UNISON SQUARE GARDEN Invisible Sensation


今年はシングルを3作品も発表し(配信を含めると4作品)、こちらがちょっと心配になるペースである。かといって楽曲の質が低下しているわけではないし、田淵からの説明もあったし問題はないのだろう。むしろ今後のリリース形態について検討するための材料を集めているようにも見える。
話を戻す。その3作品の中から"Invisible Sensation"を選んだのは第一印象が一番良かったからだ。またタイアップとなっていた「ボールルームへようこそ」の影響も大きい。1クール目は主人公が競技ダンスと出会い、そこで得た踊る喜びに焦点が当たっていた。一方2クール目では、新たなヒロインとの衝突を起点とした主人公の成長に焦点が当たっていた。こうした物語性の変化にこの楽曲がピッタリと合っているのだ。Amazon Prime会員の方は「ボールルームへようこそ」見ていただきたい。

My Hair is Bad いつか結婚しても


散々恋愛の辛い部分を歌ってきた椎木がこんな幸せそうな曲を歌う日が来るとは。
現代版の"バンザイ"とも言えるような楽曲で、素直なサウンドとそこに載せられる飾らない歌詞が良い。かつて「愛してるって最近言わなくなったのは、本当にあなたを愛し始めたから」と歌った人もいたが、椎木はもっとストレートに「大好きで大切で大事な君には、愛してるなんて言わないぜ」と歌う。
そして何よりPVが反則だ。

まとめ

新しいアーティストやジャンルの開拓はそれ程できてない、というかしようとしていないことがよく分かる結果となったがそれはそれで良いかという感じ。
来年も同じ感じになるだろう。それでは。

2017年の定額制音楽配信について考える

今年も残すところ約3週間ということで、1年を振り返る記事1本目。

今年から使い始めたサービスの一つが "Apple Music" 。来年も使用を継続することを決めたので今月から年間契約に移行しています。今回はそのお話。

1.Apple Music 導入のきっかけ

主要な定額制音楽配信サービスは2015年に既に開始されていましたが、当時はまだラインナップ不足と感じており無料期間の終了に合わせて使用を止めていました。しかし昨年Spotifyが日本でのサービスを始めたことを受けて、再び定額制音楽配信サービスの契約を検討しました。また同時期にSNS等で、自分のローカルライブラリにある楽曲が配信開始された情報を見聞きしていたため「以前よりもラインナップが充実してきている?」と感じていたことも一つの要因でした。

Spotifyとも迷いましたが最終的にはApple Musicに決まりました。*1
この時の基準は自分の聴きたい音楽が多い方、というシンプルなもの。なおサービスごとの違いはこちらのページで詳しく解説されています。

2.サービス導入前後での変化

主にCDレンタルで音楽を聴いていた2016年とApple Musicを使い始めた2017年で、それぞれライブラリに取り込んだ新作のアルバム*2の数を比較しました。結果以下の通り。

  • 2016年:35枚
  • 2017年:51枚  ※2017/12/10現在

比較するために新作のアルバムに限定しているので、昨年比で1.5倍程度と思ったほど増えていないように見えます。しかし実際には、新譜のシングルや過去作品もガシガシ取り込んでいるため体感的には昨年比で2倍を超えているように思います。

さらに、"発売後すぐに音源が入手できること + ワンタップでライブラリに取り込めること "でかなり気軽に音楽を聴ける環境になったと感じています。

3.音楽の聴き方の変化

気軽に音楽を聴けるのはいいけど、音楽を聴く時間の総量はライブラリの増加と同じだけ増えたのか?それはおそらく違います。例えば以下の記事。近年のヒット曲の傾向として曲の長さが短くなっている、との研究結果が発表されています。 

1. さらば、イントロ

80年代は、ポップ・ミュージックにもヴォーカルの前に楽器によるイントロがあった。これは平均して20秒続いていた。現在、ヴォーカルは曲の始まりから平均5秒後にスタートする。

 (中略)

5. 曲自体も短くなった

時代とともに、楽曲の平均時間は次第に短くなっている。現在、ランキング入りする曲で3分30秒を超えるものは非常に稀だ。

引用:音楽ストリーミングがもたらした、全米ヒット曲の「7つの変化」:研究結果|WIRED.jp

またヒップホップグループ:RHYMESTERの今年のインタビュー記事ではサブスク時代におけるリスナーの視点が語られています。

― 全10曲41分でインタールードなし、というアルバムのコンパクトな内容もあらかじめ決めていた? これはライムスターのディスコグラフィでは『POP LIFE』(2011年)の全11曲40分と並ぶタイトさになるんだけど。


Mummy-D 最初から長くしようとはもちろん思ってないし、昔からベストは10曲で終われるもの、8曲しか入ってなくてもすごいと思わせられるアルバムをつくりたいと思っていたけど、今回はそれが可能な状況だったんだよね。もうこれ以上はいらない、十分足りてます、という。俺がサブスクリプションサービスをすごく使うようになって、ちょっと興味がある人たちのアルバムを聴いてみようかって思ったとき、18曲入っていたりするとやめちゃったりすることもあるんだよ。こっちとしては手っ取り早くその人たちの全容を知りたいわけで、その場合は短いほうがいいわけだからさ。

引用:RHYMESTER『ダンサブル』アルバム全曲解説

個人的にもフルアルバムより5~7曲入りのミニアルバム/EPの方が聴きやすい感覚が以前よりも強くなってきています。また嗜好の問題もありますが、5分を超える曲は長いと感じやすいです。曲自体もさることながら、パッケージ全体としても短くなっている傾向は今後も続きそうです。

4.定額制音楽配信サービスの現在と今後

この記事を書こうとしていたタイミングで良い発表がありました。主要音楽配信サービスにて、宇多田ヒカルの過去作品全てが解禁されたのです。

今年はDREAMS COME TRUEや、スキマスイッチ/秦基博などが所属するオフィスオーガスタの一挙配信等もあり、来年はさらにラインナップが充実する可能性があります。ラインナップの充実という観点で言うとサービス利用者として困るのは以下のパターン。

  • 過去作は配信されているが、新作は配信されていない or 部分的に解禁
    リリースから一定期間経過後に配信されると推察されるが、その保障はないため不安が残る。
    LiSA:2017年リリース作品は全て未配信
    yonige:「girls like girls」→2曲のみ配信
    フレデリック:「TOGENKYO」→2曲のみ配信
  • 新作 or 一部タイトル のみ配信
    全面解禁の布石と捉えたいが、様子見パターンもあるため安易には喜べない。
    椎名林檎:配信限定曲(2016年以降)+セルフカバーアルバムのみ配信
    RADWIMPS:ストリーミング向けプレイリストのみ配信

    THE YELLOW MONKEY:新作の配信限定曲+過去のベスト盤のみ配信
  • 全曲未配信
    解禁されたらラッキー、程度にしか考えていなのであまり気にしていない。しかしより多くのユーザーを取り込める可能性があるのはこのパターンに分けられるアーティスト。※“音楽ファン2万人が選ぶ好きなアーティストランキング”2017 参考*3
    Mr.Children, back number, スピッツ星野源 …等

ローカルに保存されている楽曲をアップロードする"iCloudミュージックライブラリ"は何かと問題が多いため、現時点ではApple Musicライブラリで配信対象となっている新作のみを管理しています。来年以降、ラインナップがより充実してきたら過去作品も含めたライブラリの構築をしていきたい。

5.まとめ

少しずつではあるけれどサービス開始当初よりも楽曲のラインナップが充実してきたし、新作を気軽に聴けるようになったし、Apple Musicを契約して良かった。それではまた。

 

余談:サカナクションはほぼ全ての楽曲が配信されているので、セットリストのプレイリスト化が簡単にできた。ライブラリの充実はこういった点でもありがたい。

https://itunes.apple.com/jp/playlist/10th-anniversary-arena-session-6-1ch-sound-around-2017-09-30/pl.u-KlPIG4KWq

*1:ちなみにAndorid端末にApple Musicのアプリを入れているという変な状態です。同じ状態の人はどのくらいいるのだろうか…。

*2:5曲以上のミニアルバム/EPを含む

*3:https://www.oricon.co.jp/special/2017/favorite-artist-ranking/index2.html#total

20171002

唐突に書きたくなったので、箇条書きで書いてみる。

 

サカナクション Sound Aroundの件

9/30(土) 幕張メッセ 9-11ホールにてサカナクションの10周年記念ライブを見てきた。

とにかく音が良かった。耳がキーンとなるほどうるさくないし、かといって迫力が損なわれることもなかった。

ライブ直後でも同行者と普通に話せるくらい、耳への負担が少なかった。

ライブに行くときは念のため、耳栓を持っていくのだけど結果的には必要なかった。

ユリイカ」の演出は音響的にも視覚的にも素晴らしかったし、「アイデンティティ~多分、風」の繋ぎも素晴らしかった。※ 以下動画の09:17~が該当。

 

youtu.be

宇多田とYONCE

宇多田ヒカルSony系のレーベルに移行したと思ったら、早速CMに起用されると。そしてAppleに続いてSonyのCMでもSuchmos。ここ最近のSonyのCMで一番気合入ってるんじゃないだろうか。新製品の予約も好調の様子。

 

av.watch.impress.co.jp

椎名林檎の新作 (セルフカバー)

東芝EMIガールズのもう一方である椎名林檎も新作を発表。こちらもCM。

東京事変の解散ライブで既に披露されていた「おいしい季節」が初音源化。

公式が何も言ってないのが気がかりだけど、明日には更新がありそう。

それにしても相変わらず働きすぎでは。

「おとなの掟」、「目抜き通り」に続いてコレと。

www.barks.jp

話は変わってスピーカー:Amazon vs Google

そろそろGoogle Homeが日本上陸かと10/4の発表を待っていたら、Amazonがぶつけてきた。敢えてこのタイミングにしたのだろうか ? いずれにせよどこかのスマートスピーカーは買う予定。

www.itmedia.co.jp

 最後は自分のツイート

過去に関連記事を書いていたので、懐かしいなぁと思いツイート。

先にIEEEで標準化しておいて、後はコンソーシアムで製品作りますのパターン。

B2Bで日の目を見るのかどうか。 

k5khrs.hatenablog.jp